親友?
悪友?
幼なじみ?
腐れ縁?
俺たちの関係をなんといえばいいんだろう
そんなアイツが、一昨日亡くなりました。
知ったのは悔しいかな朝のニュースです。
いつものように畑に行こうとツナギに着替えていました。
そこで天気予報をチェックするためにTVをつけて耳で聞いていました、夜釣りの親子が心肺停止のまま見つかり病院で死亡が確認されたというアナウンスが耳に入りました。
この時期水難事故は多い。
防波堤などでさらわれたのかな?ぐらいにしか考えていませんでした。
でも、どこかに河という単語が入っているように思ったので、ウナギか?
と、瞬間的に思いました。
TVをよく見ると見覚えのある川です。
何で見覚えがあるのだろう?
ああ、そうだ。奴の動画で良く出てくる河だ。
たしか横十間川という運河だ。
そんなところでウナギ釣りする奴なんかいるのか?
そういえば奴にウナギ釣りを教えた時に、近くの横十間川でやってみると言っていた。
まさか?あいつだったり?と少し冗談交じりで口に出してみたりした。
テロップに河の名前が出る
横十間川
心臓がドクンとする
次に親子の名前と年齢が表示される
その名前は俺の知っている親子の名前だ。
頭が白くなる
夢なのか
同姓同名の人違いか?
でもすぐにそれが現実だと判る。
体に力が入らない
立ってられない
なんで?!
なんで?!
なんで?!
なんで?!
頭の中になんでしか浮かばない
そんな頭でも子供と一緒に溺死したというのなら、子供を助けようとして助けきれずに自分も一緒におぼれたというのが普通に思いつく
声にならない
嗚咽しか出ない
息苦しい
誰にために俺はこんなになっているのか
悲しいのか怒っているのかもわからない
しかし段々正気が戻ってくる
河に慣れた奴だった
俺が知りうる人間でもっとも水に慣れたやつだった。
水深は2Mのところで沈んでいたらしい。
溺れるには充分な深さだけど、あいつが溺れるなら都会の垂直護岸で這いあがれず力尽きたのか?と思った。
あとでネットで調べると以下のような記事だった
あいつは過信しているところがあった。
夜のテトラポットの上をビーチサンダルで3歳の娘をおぶりながら、ぴょんぴょん跳ねて俺のあとをついてきたことがあった。
その時も、危ないからやめろと言ったのだが、鍛えているから大丈夫だと軽口をたたいていた。
その油断が原因なのか?
俺がウナギ釣りを教えたからだ
もっと以前に遡れば、あいつが川に興味を持ったのは俺が原因だと言っていた。
小6の夏休みに生まれ故郷の九州に行った時に川に潜って遊んだこと奴に話したことがある。
それは俺の心の中に今でも残る優美な体験だったのだが、あいつはその話を聴いてから川への憧れを持ち続け川遊びをライフサイクルにしていると言っていた。
俺のせいだ
道義上のことを言っているわけじゃない
でも、あいつが死んだ因果が俺にあると直感的に思った
自分の言動が悔しい
俺が魚釣りを教えなければ
俺が素潜りの体験を話さなければ
俺がウナギ釣りを教えなければ
俺がその場に居さえすれば
自分に対して怒りがこみ上げてくる
でも、今後悔をしている時じゃない。
何かをしないと
何を?
判らない
何をしてももう死亡は確定していて俺ができることは何もない。
通夜、告別式の準備をしないと・・・
でも、認めたくない
あいつに話を聴きたい
何があったのか?
これから何をして欲しいのか?
ききたい
聴きたいことだらけだけど、どうやっても本人に聞くことができない!
もどかしい
奥さんと話がしたい
あいつの最期の話をしたい
昔、つきあっている頃、一度奥さんを連れて天竜川に素潜りキャンプに行ったことがある。
あいつはいつもウチに遊びに来るときは、今回亡くなった長男と次女しか連れてこないので面識はそれだけしかないが、今、あいつに次に会いたいのは彼女だ。
でも、あいつが亡くなって一番忙しく傷ついている時にずっと会っていなかった俺が会いに行くべきだろうか?
遠慮があった
そうだ。勤めていた消防署に連絡をしてみよう。
ネットで調べてコールする。
今朝ニュースで見ました
そちらの死亡した高橋静磨さんの幼なじみです。
本人の携帯番号が判るのですが、それ以外のことは判りません。
できたらご家族の連絡先、それがだめなら告別式のスケジュールだけでも教えてもらえませんでしょうか?
ここまで言った俺の声は嗚咽まじりだったに違いない
その件については答えられないから、本庁に電話してくれと言われた。
番号も聞いて本庁にかけなおし同じように懇願する。
「都民の声係」の仕事なので、8時半以降に連絡してほしいと言われ、改めて電話するも、プライバシー保護の観点から教えられないと。
それは理解できるし、想定もしていた。
じゃあ、奥さんに伝言をお願いしたいと伝えた。
それなら受けまわれる。
その代わりその伝言を聞いて奥さんは行動は約束できないと念を押された。
当然だ。
俺は、自分の電話番号を伝えた。
2年前ぐらいまでは時々遊びに来ていたけど、夫婦仲がうまく行っているかどうかが判らない。
俺のところに行っているという話をしていなければ、俺の名前を聞いてもピンとこないかもしれない。
何しろ本人とは20年前に1度会ったきりなのだから。
とりあえず、それを託したが不安だ
消防署の人がちゃんと伝言してくれるか判らない。
なぜなら、同じ署の人間が亡くなったばかりなのに、その幼なじみを名乗る電話がかかってきたのにえらく端的だからだったからだ。
そりゃそうだと思えるが、昨日の俺の心理状態ではそういう結果にならなかった
別ルートも確保しないと。
元々は奥さんに心理的負担をかけずに、葬儀のスケジュールを知りたかったのだけど、成り行き上、奥さんからの連絡待ちとなってしまった。
ならばそのかせが外れた
そもそも連絡先は?
最期のあいつにあった時は引っ越したばかりだと言っていた。
現住所が判らない。
本人の携帯番号とSNSアカウントしか判らない。
知っているSNSアカウントに「誰かこのメッセージを見たら連絡してほしい」という旨のメッセージを片っ端から投げる
ちょっと期待していたけど返事は無い。
そもそも水難事故だ。
携帯が水没している可能性は高いし、まだ個人のSNSの中身を閲覧しても居ないだろう、また永遠にされることも無いかもしれない。
恐る恐る電話をコールしてみる。
電源が切られているか電波が届かない・・・云々のメッセージ。
何処かでまだ間違いなんじゃないかと思いたがっているが、ひとつづつアイツが亡くなった物証が増えてくる。
手が震える
実家の電話番号はソラで言えたが、今はもう覚えていない。
場所は同じ県内なので尋ねることも考えたが、息子と孫を失ったばかりの年老いた夫婦と会うことは正解なのかどうか判らなかった。
そのまま出勤の時間となり、遅刻ながらも出社した。
頭の中はアイツのことだらけ
悲しい
苦しい
怒り
今までのアイツの一言一言すべてが蘇る
知り合って37年。
二つの違う波形が時々交差するように重なり離れていく人生をお互い歩んできた。
俺がアイツに強い影響を与えたように、俺もアイツに強烈に影響を与えられている。
俺の人生は、アイツと出会わなければ全く違うものになっていただろう
だから
だから、まだ終わりにできない
アイツの最後の場所に行かないと
ニュース記事で横十間川の猿江2丁目付近と言うことが判る。
現場の捜索時の写真も載っているので、これを頼りに行くしかない。
財布を忘れた来たことを思い出し、財布を家に取りにかえる。
長女が独りで留守番しているので、現場に行くことを告げる。
土地勘が無いし、あの辺は道が狭いのは知っているので長女に同行を求める。
長男も長女もアイツにはよく遊んでもらった。
快諾である。
久々に高速にのり小一時間かけて現場付近にたどり着く。
この辺は碁盤の目のように運河が入っている。
なんか雰囲気が違う・・・
事故のあとのようにも見えないし、アイツの動画にあったのも違う。
ナビで横十間川を探しなおして、猿江2丁目と重なる部分に絞って散策をする。
ようやくそれらしいところを見つける
近くの施設の優良駐車場に止めて川辺の桟橋(遊歩道?)を歩く。
桟橋遊歩道を300メートルぐらい下がったところに献花が沢山されてある・・・・
ここが現場だ
涙があふれてくる
いい歳こいたオッサンの顔がぐちゃぐちゃになっていたに違いない
ここが静磨最期の場所だ。
最期に何を考えていたんだろうか
知りたい
俺の鏡であるアイツの最期を知りたい
何を考えて生きて、何を想って死んだのか
幸せだったのか
悔いは無いのか
苦しかったのか
最後まで息子の雪途を守ろうとしたのか
アイツの最後の瞬間をどうしても知りたい
TVの検死ドラマなんかで、最後の瞬間を知りたいというフレーズを聞いたことがあったけどピンとこなかった。
でも、ようやくわかった
残された人間は死者の最期の瞬間を知りたいのだ。
生きていれば本人の口から聴けることも、もう決してそんな悠長な時間は訪れない。
最期に彼が何を想い死んだか
なぜ死ななければならなかったのか
そして俺に何を託したかったのか
知りたい
でも現場を見てもアイツがここで溺れるイメージが湧かない。
その違和感を感じ冷静に戻ってきたので後で何かの手掛かりになるんじゃないかと写真を撮ってきた。
不謹慎だと思われるかもしれないが、アイツならそうしろと言っていると思った。

献花されていた場所
釣り座があったところなのか、遺体が見つかったところなのか不明だったが、後に釣り座があったとこらだと判った。

釣り座の真下は葦群生の切れ目。
ここに釣り座を構えたということは、やはりウナギ釣りに来たのだろう。

写真では判りづらいが底が見える
しかし水深はありそう。
透明度は意外に高い。

反対岸だが、こちらも同じように木造の桟橋型遊歩道になっている
単純な垂直護岸でないのでたとえ足がつかないぐらい深くてもつかまれる場所は多い。

遺体は釣り座から100メートル下流で発見されるとあったので、あの橋のあたりだと思われる。
岸辺は見たところ浅くなっていて、2メートルの深さは無さそうなので、川の中央付近だと思われる。

たぶんここで遺体が見つかったのではないか

橋を超えるとぐっと浅くなる
しばらく献花場所で、最期の瞬間を想像していた。
アイツは消防士
身長は低めだが肉体は期待ぬかれている。
もともと運動神経が良く子供のころから運動ではトップクラスだ。
俺とは小学校は違いうが剣道の道場で知り合う。
持ち前のはしっこさが武器になっていた。
剣道の腕もトップクラスだった。
また頭も良く、地元のちょっと残念な高校に行ったけど、本人のレベルの問題ではなく、ただ家から一番近いからそこに進学しただけだ。
その証拠に残念高校から現役で法政にさくっと入ってしまっている。
当然、その高校では快挙だ。名誉OB扱いで講演とかも呼ばれていたと思う。
頭の回転は非常に良かったと思う(意地悪も多いけど)
大学に入ってすぐに探検部(高校時はたしか登山部)で、スクーバーダイビングのライセンスなども取得していた。
カヌーや素潜りもやっていて、川には誰よりも慣れていた。
この川でもカヤックであそんでいたようだ。
夏になるとしょっちゅう山奥の清流に夜間の素潜りに行っていた、流れも速いし深いところだ。
なのに街灯もある、透明度もある程度高い、掴むところもあり、水温も高く、流れは緩やかで、さほど深みもないこんな場所で溺れるだろうか?
普通の人でも溺れるのはかなり難しい。
そんなところでアイツが溺れるだろうか?
例え子供が先に落ちていてパニックになろうと、それを救助するのに失敗するような場所でもないし、低次元なポテンシャルでもない。
しかも息子もアイツのスパルタを受けているので、かなり逞しい。
10メートル程度の木なら、何の準備もなしに猿のように登っていく運動神経だ。
もちろんしょっちゅ川に連れ出しているので、水にも慣れている。
夜の川にもだ。
パニックそのものが考えづらい。
どうしても納得がいかない
最期の絵が出てこない
そんなことを長女に話していると、献花の前で手を合わせていく人たちが居るのに気が付く。
スミマセン!
お知り合いの方ですか?
と、声をかけてみた
そんな風に声をかける人間は珍しいのだろう
一瞬ぎょっとするので、俺も「幼なじみなんですよ」といって安心させた。
でも、知り合いじゃないとのことだった。
むしろ幼なじみと名乗ったことでお悔やみを言われた。
でも、これは使えるかもしれない。
花がまだ新鮮だ。
それは事故後間もないからだ。
これから献花しに来る人も居るかもしれない。
そう思いしばらく待っていると花を持った男性が来た
声をかけると元同じ職場だと言うことだ。
怪しまれないようにやはり幼なじみということを先に話して、現住所を知らないか?
と聞くと今は判らない。
ニュースでは、「海辺」と言っていた。と言うことのみ。
でも、葬儀のスケジュールは判るというので、教えてもらった。
これで本日どうしても必要だった情報を得ることができた。
次に釣り道具をもったおっちゃんが来て手を合わせて、なぜか餌をばら撒き始めた。
釣り人に対しての供養のつもりだろうか。
声をかけて少し話をしてもらうことにした
目撃者とかいないか?
ここは釣り人が多いのか?
夜の人通りは?
不良グループみたいのはいないか?
釣り人も多く、夜釣りをする人もいるし、夜でもある程度人通りはある。
不良グループみたいなのは居ないらしい。
他者とのトラブルを考えてみたが、その可能性はどうも低そうだ。
このおっちゃんと話していると、どんどん人が集まってきて井戸端会議のようになってしまった。
知らない人間が、アイツのことを評価するのが気持ち悪い。
但し、一つ有用と言うか可能性が消えたものがある。
これまでの調べで、この辺りは水難事故が多いというのは聞いていた。
特に見た目的にはその理由が判らないので、オカルト的なものを言う人が居たが、原因が分かった。
昔は材木貯蔵に使っていたので筏として水面に浮いていて、一度水中に潜ると、筏が邪魔をして水面に出れず溺れてしまったことが多いとのことだった。
なので、筏の浮いていない現在では水難事故は無いらしい。
どうでもいいオカルトの線を消すことができる
取りあえず当初の目的である葬儀のスケジュールが判ったので、帰ろうとした時に大きな花束を持ったご婦人とすれ違った。
現場から結構離れているが、これは献花に来た方だと思って、思い切って声をかけてみた。
素性は書けないが、現住所を知っていたので教えてもらう。
俺を信じてくれてありがたいです m(__)m
現住所が判り、現場から近いので行ってみることにする。
今はそれどころじゃないかもしれないし、留守かもしれない。
それでも住まいが判っていれば、何かあった時にすぐに力になれるし、できるならその旨を伝えて俺のできる限りをしたい。
行ってみようと思い駐車場へ。
その時、アイツの職場での友達である人から、このブログメッセージが入っているのに気が付く。
アイツのことで伝えたいことがあるから連絡欲しいと。
どうしてこのブログを知っているのか?
アイツに教えたことがあったけど、それを聞いたのかな?
それとも俺のハンドルで検索したのだろうか?
いずれにせよここを見つけてくれて助かった。
連絡を取ると、俺が蒲田署へ電話したのを知っていたので、それを聞いて探してくれたのだろうか。
ナビでセットして家を探す。
さすが深川近辺。道が狭いし一通地獄。
近所までくるもイマイチ判らない。
番地が一気に飛ぶのだ・・・・
もしや奥まっているうちではないだろうか?
該当しそうなウチの前で長女が降りて探しに行ってくる。
何件かめで見つかる
近くのコインパーキングに止めて尋ねることにする。
ここがアイツが最後に住んでいた場所。
2年前。住んでいるマンションが手狭になたので、広いところに引っ越したい。
できたらGuuのような生活をしたいが、家族が環境変わるのを嫌がるので遠くへは移動できないとぼやいていた。
それでも一軒家のを見つけたから、長女に「広いところに引っ越すから遊びにおいで」と言ってくれた。
実現する前に死んじまったけど。
その家がこれだ
門柱から奥は、アイツの遊び道具が至る所に転がっている
バイクやカヤックなどが無造作に置かれていて、普段のままだったのだなというのが伺われる。
呼び鈴を押すのには勇気がいる
車は止まっているので、居るはずだ。
押せば引き返せない
普段触れることのない生の感情に触れるかもしれない。
俺にそれができるのか
夫と長男を一度に無くしてしまったその感情が怖かったが、呼び鈴を押しなんとか話をすることができた。
20年ぶりに見るその顔は疲れていた
これ以降は生きている人間の話なので書きません
今回この記事を書くことは悩みました
俺の一番柔らかい部分に触れるからです
またアイツに対して胸を張れるか?ということも引っかかりました。
でも忘れたくないんです
終わりにしたくないんです
もっとアイツのことを考えたいんです
アイツと俺との37年分の接点しか知りません。
交錯しない時間のことは想像しかありません。
アイツは俺に憧れていたと言っていました。
俺だってアイツに憧れよりも尊敬すらしていました。
嫌いなところもいっぱいあるし、意見の合わないことも多かった。
時には喧嘩をし、数年連絡を取り合わないこともあった。
相手の人に知られたくないこともお互いに沢山持っていた。
初恋も暗黒史も功も罪も共有していたことは多かった
誰よりも俺と長い付き合いで、誰よりも俺を理解しようとし、そして誰よりも許してくれた。
俺がアイツに報いるには忘れないことだ
そういう人間がいたことを多くの人に知ってほしい
正義の味方でもなく、悩み苦しみ、何も解決することが無いまま、普通じゃない人生の終わり方をした俺の羨望を集めた人間の生きざまを。
今後、アイツと俺の交錯した時間のエピソードを都度書いていきたいと思います。
なんで、知ってほしいと思うのか正直判りません。
たぶん俺が死んだら、自分のことを知っている人間に語ってほしいと思うからかもしれません。
湿っぽい話で申し訳ありません
不快にいる方も居るかもしれません
許してください
悪友?
幼なじみ?
腐れ縁?
俺たちの関係をなんといえばいいんだろう
そんなアイツが、一昨日亡くなりました。
知ったのは悔しいかな朝のニュースです。
いつものように畑に行こうとツナギに着替えていました。
そこで天気予報をチェックするためにTVをつけて耳で聞いていました、夜釣りの親子が心肺停止のまま見つかり病院で死亡が確認されたというアナウンスが耳に入りました。
この時期水難事故は多い。
防波堤などでさらわれたのかな?ぐらいにしか考えていませんでした。
でも、どこかに河という単語が入っているように思ったので、ウナギか?
と、瞬間的に思いました。
TVをよく見ると見覚えのある川です。
何で見覚えがあるのだろう?
ああ、そうだ。奴の動画で良く出てくる河だ。
たしか横十間川という運河だ。
そんなところでウナギ釣りする奴なんかいるのか?
そういえば奴にウナギ釣りを教えた時に、近くの横十間川でやってみると言っていた。
まさか?あいつだったり?と少し冗談交じりで口に出してみたりした。
テロップに河の名前が出る
横十間川
心臓がドクンとする
次に親子の名前と年齢が表示される
その名前は俺の知っている親子の名前だ。
頭が白くなる
夢なのか
同姓同名の人違いか?
でもすぐにそれが現実だと判る。
体に力が入らない
立ってられない
なんで?!
なんで?!
なんで?!
なんで?!
頭の中になんでしか浮かばない
そんな頭でも子供と一緒に溺死したというのなら、子供を助けようとして助けきれずに自分も一緒におぼれたというのが普通に思いつく
声にならない
嗚咽しか出ない
息苦しい
誰にために俺はこんなになっているのか
悲しいのか怒っているのかもわからない
しかし段々正気が戻ってくる
河に慣れた奴だった
俺が知りうる人間でもっとも水に慣れたやつだった。
水深は2Mのところで沈んでいたらしい。
溺れるには充分な深さだけど、あいつが溺れるなら都会の垂直護岸で這いあがれず力尽きたのか?と思った。
あとでネットで調べると以下のような記事だった
31日午前2時半ごろ、東京都江東区猿江2丁目の横十間川で「夜釣りをしていた夫と息子がいなくなった」と、同区海辺、蒲田消防署の消防司令補Sさんの妻から110番通報があった。警視庁深川署などによると、午前6時20分ごろ、高橋さんと長男で小学4年生のYさん(9)の2人が水深約2メートルの川の中に沈んでいるのが見つかり、ともに搬送先の病院で死亡が確認された。2人は前日の午後8時ごろから釣りに出かけていたという。高さ約50センチメートルの柵がある、川岸のテラス付近に釣り道具や懐中電灯が残されていた。署は転落した可能性があるとみて調べている。
現場周辺は遊歩道になっており、近所の人によると、普段から多くの釣り人がいる場所だという。朝日新聞社
あいつは過信しているところがあった。
夜のテトラポットの上をビーチサンダルで3歳の娘をおぶりながら、ぴょんぴょん跳ねて俺のあとをついてきたことがあった。
その時も、危ないからやめろと言ったのだが、鍛えているから大丈夫だと軽口をたたいていた。
その油断が原因なのか?
俺がウナギ釣りを教えたからだ
もっと以前に遡れば、あいつが川に興味を持ったのは俺が原因だと言っていた。
小6の夏休みに生まれ故郷の九州に行った時に川に潜って遊んだこと奴に話したことがある。
それは俺の心の中に今でも残る優美な体験だったのだが、あいつはその話を聴いてから川への憧れを持ち続け川遊びをライフサイクルにしていると言っていた。
俺のせいだ
道義上のことを言っているわけじゃない
でも、あいつが死んだ因果が俺にあると直感的に思った
自分の言動が悔しい
俺が魚釣りを教えなければ
俺が素潜りの体験を話さなければ
俺がウナギ釣りを教えなければ
俺がその場に居さえすれば
自分に対して怒りがこみ上げてくる
でも、今後悔をしている時じゃない。
何かをしないと
何を?
判らない
何をしてももう死亡は確定していて俺ができることは何もない。
通夜、告別式の準備をしないと・・・
でも、認めたくない
あいつに話を聴きたい
何があったのか?
これから何をして欲しいのか?
ききたい
聴きたいことだらけだけど、どうやっても本人に聞くことができない!
もどかしい
奥さんと話がしたい
あいつの最期の話をしたい
昔、つきあっている頃、一度奥さんを連れて天竜川に素潜りキャンプに行ったことがある。
あいつはいつもウチに遊びに来るときは、今回亡くなった長男と次女しか連れてこないので面識はそれだけしかないが、今、あいつに次に会いたいのは彼女だ。
でも、あいつが亡くなって一番忙しく傷ついている時にずっと会っていなかった俺が会いに行くべきだろうか?
遠慮があった
そうだ。勤めていた消防署に連絡をしてみよう。
ネットで調べてコールする。
今朝ニュースで見ました
そちらの死亡した高橋静磨さんの幼なじみです。
本人の携帯番号が判るのですが、それ以外のことは判りません。
できたらご家族の連絡先、それがだめなら告別式のスケジュールだけでも教えてもらえませんでしょうか?
ここまで言った俺の声は嗚咽まじりだったに違いない
その件については答えられないから、本庁に電話してくれと言われた。
番号も聞いて本庁にかけなおし同じように懇願する。
「都民の声係」の仕事なので、8時半以降に連絡してほしいと言われ、改めて電話するも、プライバシー保護の観点から教えられないと。
それは理解できるし、想定もしていた。
じゃあ、奥さんに伝言をお願いしたいと伝えた。
それなら受けまわれる。
その代わりその伝言を聞いて奥さんは行動は約束できないと念を押された。
当然だ。
俺は、自分の電話番号を伝えた。
2年前ぐらいまでは時々遊びに来ていたけど、夫婦仲がうまく行っているかどうかが判らない。
俺のところに行っているという話をしていなければ、俺の名前を聞いてもピンとこないかもしれない。
何しろ本人とは20年前に1度会ったきりなのだから。
とりあえず、それを託したが不安だ
消防署の人がちゃんと伝言してくれるか判らない。
なぜなら、同じ署の人間が亡くなったばかりなのに、その幼なじみを名乗る電話がかかってきたのにえらく端的だからだったからだ。
そりゃそうだと思えるが、昨日の俺の心理状態ではそういう結果にならなかった
別ルートも確保しないと。
元々は奥さんに心理的負担をかけずに、葬儀のスケジュールを知りたかったのだけど、成り行き上、奥さんからの連絡待ちとなってしまった。
ならばそのかせが外れた
そもそも連絡先は?
最期のあいつにあった時は引っ越したばかりだと言っていた。
現住所が判らない。
本人の携帯番号とSNSアカウントしか判らない。
知っているSNSアカウントに「誰かこのメッセージを見たら連絡してほしい」という旨のメッセージを片っ端から投げる
ちょっと期待していたけど返事は無い。
そもそも水難事故だ。
携帯が水没している可能性は高いし、まだ個人のSNSの中身を閲覧しても居ないだろう、また永遠にされることも無いかもしれない。
恐る恐る電話をコールしてみる。
電源が切られているか電波が届かない・・・云々のメッセージ。
何処かでまだ間違いなんじゃないかと思いたがっているが、ひとつづつアイツが亡くなった物証が増えてくる。
手が震える
実家の電話番号はソラで言えたが、今はもう覚えていない。
場所は同じ県内なので尋ねることも考えたが、息子と孫を失ったばかりの年老いた夫婦と会うことは正解なのかどうか判らなかった。
そのまま出勤の時間となり、遅刻ながらも出社した。
頭の中はアイツのことだらけ
悲しい
苦しい
怒り
今までのアイツの一言一言すべてが蘇る
知り合って37年。
二つの違う波形が時々交差するように重なり離れていく人生をお互い歩んできた。
俺がアイツに強い影響を与えたように、俺もアイツに強烈に影響を与えられている。
俺の人生は、アイツと出会わなければ全く違うものになっていただろう
だから
だから、まだ終わりにできない
アイツの最後の場所に行かないと
ニュース記事で横十間川の猿江2丁目付近と言うことが判る。
現場の捜索時の写真も載っているので、これを頼りに行くしかない。
財布を忘れた来たことを思い出し、財布を家に取りにかえる。
長女が独りで留守番しているので、現場に行くことを告げる。
土地勘が無いし、あの辺は道が狭いのは知っているので長女に同行を求める。
長男も長女もアイツにはよく遊んでもらった。
快諾である。
久々に高速にのり小一時間かけて現場付近にたどり着く。
この辺は碁盤の目のように運河が入っている。
なんか雰囲気が違う・・・
事故のあとのようにも見えないし、アイツの動画にあったのも違う。
ナビで横十間川を探しなおして、猿江2丁目と重なる部分に絞って散策をする。
ようやくそれらしいところを見つける
近くの施設の優良駐車場に止めて川辺の桟橋(遊歩道?)を歩く。
桟橋遊歩道を300メートルぐらい下がったところに献花が沢山されてある・・・・
ここが現場だ
涙があふれてくる
いい歳こいたオッサンの顔がぐちゃぐちゃになっていたに違いない
ここが静磨最期の場所だ。
最期に何を考えていたんだろうか
知りたい
俺の鏡であるアイツの最期を知りたい
何を考えて生きて、何を想って死んだのか
幸せだったのか
悔いは無いのか
苦しかったのか
最後まで息子の雪途を守ろうとしたのか
アイツの最後の瞬間をどうしても知りたい
TVの検死ドラマなんかで、最後の瞬間を知りたいというフレーズを聞いたことがあったけどピンとこなかった。
でも、ようやくわかった
残された人間は死者の最期の瞬間を知りたいのだ。
生きていれば本人の口から聴けることも、もう決してそんな悠長な時間は訪れない。
最期に彼が何を想い死んだか
なぜ死ななければならなかったのか
そして俺に何を託したかったのか
知りたい
でも現場を見てもアイツがここで溺れるイメージが湧かない。
その違和感を感じ冷静に戻ってきたので後で何かの手掛かりになるんじゃないかと写真を撮ってきた。
不謹慎だと思われるかもしれないが、アイツならそうしろと言っていると思った。

献花されていた場所
釣り座があったところなのか、遺体が見つかったところなのか不明だったが、後に釣り座があったとこらだと判った。

釣り座の真下は葦群生の切れ目。
ここに釣り座を構えたということは、やはりウナギ釣りに来たのだろう。

写真では判りづらいが底が見える
しかし水深はありそう。
透明度は意外に高い。

反対岸だが、こちらも同じように木造の桟橋型遊歩道になっている
単純な垂直護岸でないのでたとえ足がつかないぐらい深くてもつかまれる場所は多い。

遺体は釣り座から100メートル下流で発見されるとあったので、あの橋のあたりだと思われる。
岸辺は見たところ浅くなっていて、2メートルの深さは無さそうなので、川の中央付近だと思われる。

たぶんここで遺体が見つかったのではないか

橋を超えるとぐっと浅くなる
しばらく献花場所で、最期の瞬間を想像していた。
アイツは消防士
身長は低めだが肉体は期待ぬかれている。
もともと運動神経が良く子供のころから運動ではトップクラスだ。
俺とは小学校は違いうが剣道の道場で知り合う。
持ち前のはしっこさが武器になっていた。
剣道の腕もトップクラスだった。
また頭も良く、地元のちょっと残念な高校に行ったけど、本人のレベルの問題ではなく、ただ家から一番近いからそこに進学しただけだ。
その証拠に残念高校から現役で法政にさくっと入ってしまっている。
当然、その高校では快挙だ。名誉OB扱いで講演とかも呼ばれていたと思う。
頭の回転は非常に良かったと思う(意地悪も多いけど)
大学に入ってすぐに探検部(高校時はたしか登山部)で、スクーバーダイビングのライセンスなども取得していた。
カヌーや素潜りもやっていて、川には誰よりも慣れていた。
この川でもカヤックであそんでいたようだ。
夏になるとしょっちゅう山奥の清流に夜間の素潜りに行っていた、流れも速いし深いところだ。
なのに街灯もある、透明度もある程度高い、掴むところもあり、水温も高く、流れは緩やかで、さほど深みもないこんな場所で溺れるだろうか?
普通の人でも溺れるのはかなり難しい。
そんなところでアイツが溺れるだろうか?
例え子供が先に落ちていてパニックになろうと、それを救助するのに失敗するような場所でもないし、低次元なポテンシャルでもない。
しかも息子もアイツのスパルタを受けているので、かなり逞しい。
10メートル程度の木なら、何の準備もなしに猿のように登っていく運動神経だ。
もちろんしょっちゅ川に連れ出しているので、水にも慣れている。
夜の川にもだ。
パニックそのものが考えづらい。
どうしても納得がいかない
最期の絵が出てこない
そんなことを長女に話していると、献花の前で手を合わせていく人たちが居るのに気が付く。
スミマセン!
お知り合いの方ですか?
と、声をかけてみた
そんな風に声をかける人間は珍しいのだろう
一瞬ぎょっとするので、俺も「幼なじみなんですよ」といって安心させた。
でも、知り合いじゃないとのことだった。
むしろ幼なじみと名乗ったことでお悔やみを言われた。
でも、これは使えるかもしれない。
花がまだ新鮮だ。
それは事故後間もないからだ。
これから献花しに来る人も居るかもしれない。
そう思いしばらく待っていると花を持った男性が来た
声をかけると元同じ職場だと言うことだ。
怪しまれないようにやはり幼なじみということを先に話して、現住所を知らないか?
と聞くと今は判らない。
ニュースでは、「海辺」と言っていた。と言うことのみ。
でも、葬儀のスケジュールは判るというので、教えてもらった。
これで本日どうしても必要だった情報を得ることができた。
次に釣り道具をもったおっちゃんが来て手を合わせて、なぜか餌をばら撒き始めた。
釣り人に対しての供養のつもりだろうか。
声をかけて少し話をしてもらうことにした
目撃者とかいないか?
ここは釣り人が多いのか?
夜の人通りは?
不良グループみたいのはいないか?
釣り人も多く、夜釣りをする人もいるし、夜でもある程度人通りはある。
不良グループみたいなのは居ないらしい。
他者とのトラブルを考えてみたが、その可能性はどうも低そうだ。
このおっちゃんと話していると、どんどん人が集まってきて井戸端会議のようになってしまった。
知らない人間が、アイツのことを評価するのが気持ち悪い。
但し、一つ有用と言うか可能性が消えたものがある。
これまでの調べで、この辺りは水難事故が多いというのは聞いていた。
特に見た目的にはその理由が判らないので、オカルト的なものを言う人が居たが、原因が分かった。
昔は材木貯蔵に使っていたので筏として水面に浮いていて、一度水中に潜ると、筏が邪魔をして水面に出れず溺れてしまったことが多いとのことだった。
なので、筏の浮いていない現在では水難事故は無いらしい。
どうでもいいオカルトの線を消すことができる
取りあえず当初の目的である葬儀のスケジュールが判ったので、帰ろうとした時に大きな花束を持ったご婦人とすれ違った。
現場から結構離れているが、これは献花に来た方だと思って、思い切って声をかけてみた。
素性は書けないが、現住所を知っていたので教えてもらう。
俺を信じてくれてありがたいです m(__)m
現住所が判り、現場から近いので行ってみることにする。
今はそれどころじゃないかもしれないし、留守かもしれない。
それでも住まいが判っていれば、何かあった時にすぐに力になれるし、できるならその旨を伝えて俺のできる限りをしたい。
行ってみようと思い駐車場へ。
その時、アイツの職場での友達である人から、このブログメッセージが入っているのに気が付く。
アイツのことで伝えたいことがあるから連絡欲しいと。
どうしてこのブログを知っているのか?
アイツに教えたことがあったけど、それを聞いたのかな?
それとも俺のハンドルで検索したのだろうか?
いずれにせよここを見つけてくれて助かった。
連絡を取ると、俺が蒲田署へ電話したのを知っていたので、それを聞いて探してくれたのだろうか。
ナビでセットして家を探す。
さすが深川近辺。道が狭いし一通地獄。
近所までくるもイマイチ判らない。
番地が一気に飛ぶのだ・・・・
もしや奥まっているうちではないだろうか?
該当しそうなウチの前で長女が降りて探しに行ってくる。
何件かめで見つかる
近くのコインパーキングに止めて尋ねることにする。
ここがアイツが最後に住んでいた場所。
2年前。住んでいるマンションが手狭になたので、広いところに引っ越したい。
できたらGuuのような生活をしたいが、家族が環境変わるのを嫌がるので遠くへは移動できないとぼやいていた。
それでも一軒家のを見つけたから、長女に「広いところに引っ越すから遊びにおいで」と言ってくれた。
実現する前に死んじまったけど。
その家がこれだ
門柱から奥は、アイツの遊び道具が至る所に転がっている
バイクやカヤックなどが無造作に置かれていて、普段のままだったのだなというのが伺われる。
呼び鈴を押すのには勇気がいる
車は止まっているので、居るはずだ。
押せば引き返せない
普段触れることのない生の感情に触れるかもしれない。
俺にそれができるのか
夫と長男を一度に無くしてしまったその感情が怖かったが、呼び鈴を押しなんとか話をすることができた。
20年ぶりに見るその顔は疲れていた
これ以降は生きている人間の話なので書きません
今回この記事を書くことは悩みました
俺の一番柔らかい部分に触れるからです
またアイツに対して胸を張れるか?ということも引っかかりました。
でも忘れたくないんです
終わりにしたくないんです
もっとアイツのことを考えたいんです
アイツと俺との37年分の接点しか知りません。
交錯しない時間のことは想像しかありません。
アイツは俺に憧れていたと言っていました。
俺だってアイツに憧れよりも尊敬すらしていました。
嫌いなところもいっぱいあるし、意見の合わないことも多かった。
時には喧嘩をし、数年連絡を取り合わないこともあった。
相手の人に知られたくないこともお互いに沢山持っていた。
初恋も暗黒史も功も罪も共有していたことは多かった
誰よりも俺と長い付き合いで、誰よりも俺を理解しようとし、そして誰よりも許してくれた。
俺がアイツに報いるには忘れないことだ
そういう人間がいたことを多くの人に知ってほしい
正義の味方でもなく、悩み苦しみ、何も解決することが無いまま、普通じゃない人生の終わり方をした俺の羨望を集めた人間の生きざまを。
今後、アイツと俺の交錯した時間のエピソードを都度書いていきたいと思います。
なんで、知ってほしいと思うのか正直判りません。
たぶん俺が死んだら、自分のことを知っている人間に語ってほしいと思うからかもしれません。
湿っぽい話で申し訳ありません
不快にいる方も居るかもしれません
許してください


コメント
コメント一覧 (8)
コメント欄をみて胸騒ぎがしてたんです。
お悔やみ申し上げます。
大切な方を亡くし、居た堪れない気持ちでいっぱいでしょうが、悲しむだけにしてください。
後悔はしないで下さい。後悔は亡くなった方がしています・・・・いろんな後悔を
そして、Guuさんはお友達としてきた楽しいことを続けてください。ただし、その河以外でかつ、細心の注意を払って・・・故人が心配しないようにね。
お友達はGuuさんの所にきっと訪ねてくるはずです・・・私はそう信じています。
私の父は畑で亡くなりました。心臓発作です・・・最後には会えていません。
でも、父は畑に来ています。大好きな場所だから。
娘は霊感が強く彼岸、お盆、お葬式は苦手です。畑には父の気配がするそうです。
だから、私は畑で父に話しかけています・・・時々声に出ちゃってますが
故人は戻っては来ませんが一緒に楽しんでくれます。悲しんでくれます。どうせなら楽しんで貰う方がいいでしょ?
ゆっくり、ゆっくり、悲しみを思い出だけにしてGuuさんらしく毎日を楽しんでください。そして楽しい時にお友達に話しかけてください。きっと、大好きだった時間はそばにいらっしゃいますよ。
Guuさんのお話にお友達が登場するのを楽しみにしています。
そしてご心配をおかけして申し訳ないです
まだ彼のことばかり考えています
まだ後悔もしているかもしれません
でもそれよりも最期に何を想って逝ったのだろうということが知りたいんです。
それにはどうして死んだのか?が判らないとたどり着けないような気がします。
警察や消防、現場を知る人の中でも、息子が溺れて助けようとして自分も溺れたというシナリオには無理があると思われているようです。
もう一つまだ彼ら親子が亡くなるのにのに必要なピースがあるのではないかと思っています。
それが判らないと、彼が何を想って逝ったのか掴めないような気がします
今回の事故はニュースで見て知っていましたが、
まさか、Guuさんのご友人だったとは思いませんでした。
しかも、親子で亡くなられるとは辛いですね。
いろんな思い出があっただけにGuuさんもお辛いでしょう。
お気持ちお察し致します。
私も過去に知人が水の事故で亡くなっています。
プレジャーボートが横波を受けて転覆し4人のうち2人が亡くなりました。
危や、4人とも亡くなるところでした。
それと昨日まで元気で話をしていた仕事仲間が次の日にユニック車の事故で亡くなった事もありました。
ユニック車で1トンくらいの石を吊っていたらワイヤーが外れて、
アウトリガーと石に挟まれて亡くなりました。
近くに母親が居たそうで初めは母さん助けて~と苦痛に耐えながらも何度か叫んだそうです。
しかしお母さんは結局何も出来ないので、直ぐにレスキュー隊を呼んだそうですが、
6人も来ても誰もユニック車の操縦が出来なかったそうです。
結局、人力で石をどかしたそうですが、その間に亡くなったそうです。
はだしのゲンで倒壊した家屋に家族が挟まっているのに助ける事が出来ず、
更にそこまで火が迫っている様な心境だったと思います。
そんな死に方を目の当たりにしてお母さんは一生悔いが残るでしょうね。
振り返ると人生は楽しい事ばかりじゃないですね。
子供を道連れの自殺とか、最悪のシナリオにはなってほしくないですね。
人間、人前では明るそうにふるまっていても、いろんな悩みを抱えているものです。
時に神様は居ないのかもしれないな、と思う時もあれば、やっぱり神様は居るんだな、と思う時もあります。
どうぞGuuさんも元気を出してください。
GUU様の大切な方のご冥福を心よりお祈りいたします。
年を重ねると 色々な人との別れや出会いがあります。ね。
最近、思うのですが人は生まれてくるときに、
この世を去る時と去り方を決めてくるのではないか?と
それが何時かわからないから 一期一会を大切にしなくてはと。
俺はまだ人の死に慣れていないのかもしれません
友人を亡くしたのは二人目ですが、今回はいつでもお互いの言動を意識していた友人だけあって、どうしても色んなことを考えちゃいます
こんな気持ちは初めてなので自分でも処理が判らず困惑してます
今思えば、全てが因果によって結び付けられていて、俺と出会ったあの日には既に今回の事故は決まっていたんだろうな。とさえ思えてしまいます。
不思議ですね
これから色々な人との別れを経験していくんだろうな。と改めて思います。
彼に人生の成功とは?と二十代のころ問いかけられました。
俺は、死ぬ瞬間に「良い人生だった」と思えれば、その人生は成功だと答えました。
だから死ぬ瞬間まで成否は判らないと。
彼は「良い人生だった」思えて逝けたのかが最大の関心ごとです
恥ずかしながら、彼の悲報を今日知った者です。
高校の後輩の彼をグーグルに無いかと実名で検索して知りました。
彼は高校の1年後輩で、一緒に山登りをしていました。
先ほど高校時代に知った実家の連絡先に電話しました。
ご母堂と話をして、本当に他界したのだと実感し、恥ずかしながら泣いてしまいました。
ご母堂にはご迷惑をおかけしてしまいました。
彼のことを惜しんでる貴方を知り、コメントさせていただきました。
彼が高校で登山を始めたのは聞いていました
中学の時に山中湖へキャンプへ行き楽しかったのでブルーチップでコッヘルを買ったと自慢していました。
高校では剣道部ではなく登山部に入ったと喜んでいました。
いろんな道具を持ってきて使い方を教えてくれました。
自然を相手に遊ぶことを教えたのは自分なのに、自分以上に先に進む彼に驚いてました。
正直、今でも毎日彼のことを考えています。
事故にあうような遊びを始めるきっかけを作ったのは自分だと後悔していたりもします。
一方でだから俺の人生は楽しかったんだとも思っています。
俺も彼もお互いに物の考え方に強く影響を受けています。
同調も反発もありましたが、すべては俺のほこりでもあります。
ふなむらさんのコメントは、彼の死後孤独感を感じていた自分にとってありがたいです。
彼のことを思い私と同じように泣いてくれる先輩が居ることを知ることができてうれしいです。
ありがとうございます。
本当にありがとうございます。